2011.7.11

アメリカ型鉄道模型・連載コラム『モデルライフ』 Vol.11

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「ネラ(NELLA)の郵便局兼雑貨屋」は裏手の三角形のスペースで少し遊んでみました。

キットに付属していた「裏のガレージ」「屋外トイレ小屋」を本体から離し、ガレージは背景に沿わせ、トイレは居段高い林の中に‥

さらに残った1辺10cm程度の三角形の裏庭。裏庭といえば米国では洗濯物干し場、と相場は決まっています。NMRAコンヴェンションのレイアウト・ツアーでは、自分としては米国のレイアウトそのものより、中流から高額所得の家庭の内部をたくさん見ることが出来たのが大きな収穫でした。

裏庭は、その家のレイアウト・ルームがさほど大きくなく一度に大人数が入りきらない場合にしばしば待機場所として通されるので、いつのまにか裏庭の風情というのも身についてしまったようです。

使った人形セットはプライザー社のものです。プライザーの「洗濯人形セット」には2種あって、こちらはシーツを干しているシーン、もう一つは洋服や下着を干しているシーンで、それぞれに組み合わされている人形も若干異なります。

「シーツ」の方では、ちょっと振り返り気味に体を振った瞬間を表現された若い女性の面差しが、気に入り映画女優の一人、ベラ・マイルズの若い頃に似ているので、彼女の顔を構図の中心に据えました。プライザーの人形はHOといえども顔そのものにちゃんとキャラクターが刻み込まれている点が凄いです。

この「裏庭」は少し離れては郵便局兼雑貨店の蔭になって見えていません。近寄って、上から「まさか裏は手を抜いてあるのだろう」と覗くと、ちゃんと造ってある、という仕掛けになっています。観客の視線を先読みして仕掛けておく、というのも私にはレイアウト造りの楽しみの一つです。